3つの口座タイプ
証券会社で口座を開設するとき、「特定口座(源泉徴収あり)」「特定口座(源泉徴収なし)」「一般口座」の3種類から選ぶことになる。この選択は、税金の手続きをどこまで自分でやるかを決めるものだ。
| 口座タイプ | 年間取引報告書 | 税金の計算・納付 | 確定申告 |
|---|---|---|---|
| 特定口座(源泉徴収あり) | 証券会社が作成 | 証券会社が代行 | 原則不要 |
| 特定口座(源泉徴収なし) | 証券会社が作成 | 自分で行う | 必要 |
| 一般口座 | 自分で作成 | 自分で行う | 必要 |
特定口座(源泉徴収あり)── 最も手間が少ない
売却益や配当金に対する税金を、証券会社が自動的に計算して天引きしてくれる。確定申告は原則不要。年間の取引報告書も証券会社が作成するため、投資家側の手間はほとんどない。
ひとつ注意点がある。源泉徴収は取引ごとに行われるため、年間を通して見れば利益と損失が相殺されて税金が戻る場面でも、一時的に多く徴収されることがある。ただし、同じ特定口座内であれば年末までに自動で調整される。
特定口座(源泉徴収なし)と一般口座
「源泉徴収なし」の特定口座では、証券会社が年間取引報告書を作成してくれるが、税金の計算と納付は自分で確定申告を通じて行う。給与所得者で年間の譲渡所得が20万円以下なら申告不要になる場合があるため、少額取引の人があえて選ぶこともある。
一般口座は、年間取引報告書の作成から自分で行う必要がある。売買のたびに取得価額を記録し、損益を計算しなければならない。現在の制度では、一般口座を選ぶ実質的なメリットはほとんどない。
結論 ── ほとんどの人は「源泉徴収あり」で十分
初めて証券口座を開設する人は、「特定口座・源泉徴収あり」を選んでおけば間違いない。税金の計算も納付もすべて自動で完了し、確定申告の必要もない。
もし後から「損益通算のために確定申告をしたい」「配当の総合課税を使いたい」と思った場合でも、源泉徴収ありの口座から任意で確定申告を行うことは可能だ。選択肢が狭まるわけではない。
口座の種類は、証券会社のマイページからいつでも変更の申請ができる(ただし、年の途中での変更は翌年からの適用になる場合がある)。迷ったら、まず源泉徴収ありで始めるのが合理的な判断だ。