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SHELF 02 — moatの構造を知る

スイッチングコスト
顧客が離れない仕組み

顧客が他社に乗り換えるコストが高いほど、企業のmoatは深くなる。
契約的、技術的、心理的の3つのロックインを理解する。

スイッチングコストとは何か

スイッチングコストとは、顧客がある製品やサービスから別のものに乗り換える際に発生するコストのことである。金銭的なものだけでなく、時間、労力、心理的な負担も含む。

スイッチングコストが高い企業は、顧客を囲い込むことができる。一度製品を導入した顧客は、たとえ競合が少し安くても、乗り換えのコストを考えると留まる方が合理的になる。


3種類のロックイン

1. 契約的ロックイン — 長期契約や解約手数料によって顧客を縛る。携帯電話の契約、SaaSの年間契約など。最もわかりやすいが、契約期間が終われば顧客は自由になる。

2. 技術的ロックイン — 製品やシステムが深く組み込まれ、乗り換えに膨大な作業が必要。ERP(SAP/Oracle)、Appleエコシステム、Kintoneなど。データ移行、再教育、業務フロー再設計が必要になり、コストは極めて高い。

3. 心理的ロックイン — ブランドへの信頼、習慣、学習コストによる心理的障壁。長年使い慣れたツールを手放したくないという感情は、合理的判断を超える力を持つ。


投資家のためのチェックリスト

  • この企業の顧客は、競合に乗り換えるために何を失うか?
  • 乗り換えコストは年間費用の何倍か?
  • 技術的な統合は深いか、表面的か?
  • 顧客の継続率(リテンション率)は何%か?
  • スイッチングコストは時間とともに強くなるか?

最も強いスイッチングコストは、顧客がそれをコストと感じないものである。
製品が業務プロセスに溶け込み、存在が当たり前になったとき、moatは最も深くなる。

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スイッチングコストを理解したら、他のmoatの類型も学ぼう。

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