「明治」の名は日本人の食の記憶と直結している。
百年以上の歴史を持つ乳製品・チョコレートブランドと、ワクチン製造という医薬品事業——消費財と医療の二軸が安定収益を生む。
明治ホールディングスは、日本人の「食の原風景」に根ざした商品群を持つ食品大手だ。明治ミルクチョコレートは1926年の発売以来、日本のチョコレート市場を創り続けてきた。「チョコレート効果」「明治牛乳」「明治ヨーグルトR-1」など、スーパーの棚に常在するブランド群は、習慣的購買の典型例といえる。
2011年に持株会社体制へ移行。食品事業(乳製品・菓子・栄養品)を担う株式会社明治と、医薬品事業を担うMeiji Seikaファルマの二本柱で構成される。Meiji Seikaファルマはワクチン・抗菌薬・向精神薬などを手がけ、新型コロナウイルスのmRNAワクチン製造でも存在感を示した。
乳製品事業は冷蔵流通網という物流インフラと、製造拠点の最適配置によって安定的な国内シェアを維持する。チョコレートでは国内首位を維持しつつ、海外(アジア中心)への展開も進める。ブランド力による価格転嫁力と、医薬品の特許収益が組み合わさる収益構造だ。