ビールという嗜好品の強固なブランドと、バイオ医薬品という高成長事業——
発酵技術を基盤に食品と医薬品の二軸で成長する、独自のポートフォリオを持つ企業。
キリンビール・淡麗・一番搾りなど国内ビール首位ブランドを持つ飲料大手。創業1907年の歴史を持ち、「一番搾り」は日本のプレミアムビール市場を定義したブランドだ。国内ビール・清涼飲料(キリンレモン・生茶・午後の紅茶など)に加え、オーストラリア(ライオン社)にも飲料・乳製品事業を展開している。
傘下に協和キリン(東証プライム上場・持分子会社)を持ち、血液・腎臓・がん領域に特化したバイオ医薬品企業として世界で存在感を持つ。「KRN321(ダルベポエチン アルファ)」「KW-0761(モガムリズマブ)」など、特定領域に集中した希少疾患・難治性がんの薬剤群が高い利益率をもたらす。
発酵技術はビール醸造・乳製品・医薬品(バイオリアクター)に共通する基盤技術として機能しており、「発酵の会社」というアイデンティティが事業の多角化を正当化する論理となっている。国内ビール市場の成熟を受け、医薬品・ヘルスサイエンス分野への比重をシフトする戦略が進行中だ。