連合が3月23日に公表した2026年春闘の第1次集計(約1,100組合)によると、賃上げ率(加重平均)は5.26%だった。 前年の5.46%をやや下回るものの、3年連続で5%超の高水準が続いている。 トヨタ自動車が6年連続の満額回答など、自動車・電機の大手製造業を中心に強い結果が出ている。
経団連も「賃金引上げモメンタムのさらなる定着」を掲げており、月例賃金の底上げと実質賃金の安定的なプラスを目指す方針を示す。 中小企業への波及には依然タイムラグがある。
公開情報をもとに、長期投資家として今週読んでおきたいトピックを独自にまとめました。
今週は連合の春闘第1次集計が出そろい、3年連続5%超の賃上げが確認された。 日経平均は前2営業日で3,700円超の急落後にこの日は自律反発。 円安と日銀の金利動向が引き続き市場のテーマになっている。4つのトピックを長期視点で整理した。
連合が3月23日に公表した2026年春闘の第1次集計(約1,100組合)によると、賃上げ率(加重平均)は5.26%だった。 前年の5.46%をやや下回るものの、3年連続で5%超の高水準が続いている。 トヨタ自動車が6年連続の満額回答など、自動車・電機の大手製造業を中心に強い結果が出ている。
経団連も「賃金引上げモメンタムのさらなる定着」を掲げており、月例賃金の底上げと実質賃金の安定的なプラスを目指す方針を示す。 中小企業への波及には依然タイムラグがある。
3年連続5%超の賃上げは構造的な変化のシグナルだ。注目すべきは「賃上げできる企業とできない企業の分岐」。 人件費上昇を価格に転嫁できる価格支配力(moat)の有無が、今後の企業間利益格差を広げる。 実質賃金の回復が本格化するタイミングで、消費関連セクターへの注目も高まりやすい。
3月25日の東京株式市場で日経平均株価は前日比+1,497円(+2.87%)の53,749円で引けた。 前2営業日で合計3,700円超の急落を受けた自律反発に加え、 3月27日の配当権利付き最終売買日を控えた需要も支えとなった。 東証プライムの値上がり銘柄は1,461、値下がりは110と全面高の展開だった。
1日で+2.87%の反発は大きいが、今回は「需給主体の反発」であり業績起因ではない。 長期投資家が見るべきは株価の動きではなく、企業のFCFと競争優位の変化だ。 配当権利落ち後の需給悪化も視野に入れながら、相場の揺れに動じない判断軸を持ち続けることが重要だ。
2026年3月のドル円相場は再び150円台を試す局面に入っている。主因は日米金利差の継続だ。 主要370社の2026年3月期平均想定レートは1ドル=約145円で、実勢より円安のため輸出企業の業績には追い風となる。 一方で輸入コスト上昇が家計を圧迫し、内需型企業の利益率を削る。
「円安=輸出企業買い」の単純な図式ではなく、「その企業の収益・コストがどの通貨で構成されているか」を把握することが本質だ。 長期投資では為替を読もうとするより、「為替に強い事業構造を持つ企業を選ぶ」ことに集中したい。
日本銀行は直近の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に据え置いた。 IMFは2026年中にさらに2回の利上げを予想しており、市場はその時期とペースを注視している。 住宅ローンの変動金利は既に上昇が始まっており、不動産・消費者ローン関連企業の業績への影響が注目される。
金利上昇局面では「金利感応度の高い企業の二極化」が進む。 メガバンク・地銀は利ざや拡大で恩恵を受けやすく、有利子負債の重い不動産・インフラ系は注意が必要だ。 長期投資家としては低負債・高FCFの企業を基軸に保ちながら、金利敏感セクターの変化を観察する姿勢が有効だ。