「機械が人の代わりに働く社会の実現」という創業精神が生んだ制御機器の雄。
工場ラインへの組み込みが生む最強クラスのスイッチングコストが護城河の核心だ。
オムロンは、FA(工場自動化)向けの制御機器・センサー・PLC(プログラマブルロジックコントローラ)を製造する精密機器メーカーだ。1933年、立石一真が創業。「機械が人の代わりに働く社会の実現」という創業精神のもと、ものづくりの自動化を支えてきた。
FAコントロールコンポーネント&システムズ事業(制御機器・センサー)が中核だ。PLC・ロボットコントローラ・モーションコントローラ・産業用スイッチ・近接センサーなど多様な製品群が、世界の工場ラインで標準部品として使われている。特にアジア市場でのシェアは高い。
ヘルスケア事業(血圧計・体温計)も世界的ブランドを持つ。「社会的課題の解決」を事業テーマとするSSB(ソーシャルソリューションビジネス)戦略で差別化を図り、単なる部品メーカーを超えたポジショニングを目指す。
PLCや制御システムは、一度工場ラインに組み込まれると変更が極めて困難だ。オムロンのスイッチングコスト5/5の源泉はここにある。ラインを停止して制御システムを変更するには、数週間の工場停止と莫大なコストが必要になる。一度採用されたPLCは、そのラインが廃棄されるまで交換されない。
※概算値・参考値。投資判断の根拠にしないこと。必ず一次情報をご確認ください。
中国FA投資の停滞:中国の製造業設備投資が停滞すると、FA制御機器の需要が急減する。中国売上への依存度が高いオムロンにとって、中国景気の減速は業績への直撃になる。
キーエンス・シーメンスとの競合:産業用センサー・PLCの高付加価値帯では、キーエンスや欧州シーメンスとの競合が激化する。差別化を維持するための継続的な研究開発投資が必要だ。
ヘルスケア事業の競合:血圧計・体温計市場では中国メーカーの低コスト品との競争が続く。高付加価値ポジションの維持が課題だ。